はじめに
この記事では、漫画「ミッドナイト・セクレタリ」のネタバレ③(20話~26話)を掲載しております。
その他の話数のネタバレや登場人物まとめ、考察については下記のリンクからご参照ください。
ネタバレ③(20話~26話)当記事
考察(花夜はいつから、なぜ、杏平に惹かれたのか、杏平が花夜と結ばれない弊害の変化) (8/3時点未掲載)
それではどうぞ!
20話
杏平の自室から万里香が出てくる。出てきた万里香と花夜が話をしていると、杏平に会いに来た剣淵がでくわす。そこで万里香と剣淵は親子であり、万里香が剣淵を嫌っていることを知る花夜。剣淵を前にして万里香は花夜にこう言う。「もし花夜に杏平の子供が出来たら、吸血族一族で育てる。金も権力もない役立たずな人間が親なんて本当は願い下げだけど。でも杏平は吸血族として誇り高いので、きっとそんな間違いは犯さないだろう」
万里香が帰ったあと、吸血族について剣淵から話を聞く。
剣淵「吸血族は腹と種を選んで時の権力者や在参加の血筋に入り込む。そうやって大昔から一族に力を取り込んできた。今じゃ一族自体が莫大な財産と権力を持っている。しかし時には自分のような権力者じゃない人の種がついてしまうこともある。そのせいで万里香は肩身の狭い思いをしたのだろう」と。
杏平の母親も吸血族と縁を切ったことで一族の風当たりが強くなったりしただろうから、そういった気持ちの繋がりが杏平と万里香にはあるのだろうか、と推測し寂しく思う花夜。
しかし杏平が花夜を秘書として信頼していることを感じ、「この信頼感以上のものを欲しがってはいけない、これでいいのだ」と再度前を向く。しかし人間に信頼を寄せている自分を許すことができない杏平は、その吸血族のプライドのせいで花夜にキツくあたってしまう。人間と吸血族。この壁は越えられないのか。
21話
その後、万里香は毎日のようにオフィスに来るようになり、杏平も万里香との時間を多く取るようになった。それに嫉妬しながらも顔には出さないよう努める花夜。なぜなら「便利で食料にもなる自分が邪魔なものになると、ここに居る資格を失う」と思っているから。
万里香と出くわし花夜は「万里香さまと違って、私は社長を本当に理解して差し上げることはできません」と、級血族でもなく境遇も違う自分と万里香は違うと言う。しかし万里香は「私たちは傷を舐めあう存在ではない。慰めなど私たちは必要としない。何があっても吸血族の誇りは傷ついたりしないから」と強い心を見せる。それにより、杏平と万里香のより強い心の絆を感じる花夜。そこへ仕事の話をしに来た柾己と、挨拶をしたいと付いてきた杏平の母がオフィスに到着する。
突如現れた杏平の母に対し怒る杏平と嫌味を言う万里香だが、花夜が気を利かせたことで杏平は渋々二人をオフィスに通す。
杏平、柾己、杏平の母、万里香、花夜の五人でオフィスに集まる。そこで杏平に想いを告げる母。「人間ではなく吸血族として産んで申し訳ない。吸血族としての業を背負わせてしまったあなたに恨まれても仕方がない。吸血族でなければ家族で孤立することも一族から強く当たられることもなかったろうに、柾己と同じように人として産んであげられなくてごめんなさい」
それに違和感を覚えた花夜は母に「お母様がどのようにお考えになっても、社長は吸血族です。社長は吸血族として誇り高く生きておいでです」と柔らかく、しかしはっきり告げる。その言葉に柾己は「ありがとう」と言い母を連れて帰る。
22話
万里香も帰り杏平と二人きりになった花夜は、抑えていた母親への怒りが出てしまい、感情を抑えられない。そんな花夜に杏平は「お前が怒ることではない」言う。
花夜はハッとして「これも秘書の仕事ですから」と本音を隠す里塚。秘書としてしか言わない花夜に苛々する杏平。
杏平「そうまでして秘書でいたいのか」
花夜「秘書じゃなければ傍にいられないじゃありませんか!」
杏平「秘書でなくても食料でなくてもお前がほしいから苛つくんだ!」
我に返り、やっと花夜の本当の気持ちを自分で理解する杏平。しかし杏平はそれでも花夜を拒絶する。二人は離れてしまう。
花夜は「社長は人間からも旧血族からも疎まれたため、自分で自分の居場所を作るために、誰よりも誇り高く誰よりも完璧な吸血族としてあろうとする。人間ごときに惹かれるなんてあってはならない。しかしこの壁は自分なら越えられる」と何か決心する花夜。
杏平のもとに行き「何をしても何を想っても私は私。何も変わらない。だから社長もそのままでいて構わない」と、そのものの社長と自分を受け入れると告げる花夜。(だからそのままで構わない。今のままで。ということか。都合良すぎる愛人だよ花夜ちゃん・・・)
その言葉に杏平は、吸血族という鎖に縛られていた自分に気づく。「たとえ人を愛したとしてもそれが俺だ」と心を自由にした杏平は、その夜は血を一滴も奪うことなく花夜を抱いた。
23話
朝起きてからも、これまでにないような優しいキスをする杏平に「まるで恋人同士・・・?」と嬉しくも恥ずかしくも思う花夜。しかし杏平はすぐあとに万里香を部屋に呼んでおり、花夜はやはり二人の仲を気がかりに思う。そんなか、杏平は万里香と別れたあと花夜に「しばらく顔を合わせないようにしたい」という。理由は言わないが一方的に決めつけられてしまう。花夜は「万里香に自分とのことを話して忠告されたのか、それともあの夜ことを後悔しているのか、無かったことにしたいのか」と頭を悩ませる。女性たちとの会食は続けているようで、食事の必要性のためだと理解をしているが「なんでこんな面倒くさい人を好きになってしまったのか」とため息もつく。
ひと月たち、とうとう我慢がならなくなった花夜は杏平にどういう理由なのか問い詰める。そこで初めて、杏平は万里香から擬似血液の錠剤を受け取るために全ての女性との縁を切り、誰のことも吸血せずにいた、欲求を出さないために花夜を遠ざけていたことを知る。
無事擬似血液も手に入り、これにより社長にとっての「女」は花夜ひとりになった。そして今夜、杏平は1ヶ月分の食事を花夜で始めるのだった。
24話
擬似血液を飲むようになった杏平。杏平の求める血と身体は自分のそれだけだ、と嬉しく思いつつも、心は万里香にあるのではないかと寂しく思う。
女性との吸血は週に1度程度だったのだが、擬似血液は1日1回摂取せねばならず、最近疲れやすいのも擬似血液にしているせいなのではないかと里塚は疑う。
万里香が訪問している際、とうとう倒れてしまう杏平。万里香はまだ擬似血液が体に馴染まず吸収しきれていないのではないかと推測する。
しかし花夜の血は先日摂取したばかりで今はまだ吸えず、別の女性との縁も全て断ち切ってしまったため誰の血も飲めない。擬似血液を摂取し横になり、ひとまず落ち着いた杏平に万里香は言う「あたしたちが人間を同等に扱わないのはこういうことなんじゃないの?ひとりの人間に執着することでほかの人間から血を吸えなくなり、相手を滅ぼすか自分が滅ぶかになる。だから吸血族と人間の壁がなくなるのは禁忌とされているのよ」
それでも花夜以外の血は飲まないと言う杏平だが、花夜はやはりほかの女性の血を飲むべきだと手配をする。
「私たちは惹かれ合っている。それは確かだと思う。でも私たちに約束はない。社長にはほかに誰がいてもおかしくはない」気丈に振舞うが、女のもとに送り出す手が震える。それに気付く杏平は「おまえ一人で充分だ」と擬似血液だけをつかうことを改めて決める。それでは吸血族としてのプライドが傷つくと言う万里香も「擬似血液を使っても俺は俺だ。吸血族でいなければ、という鎖に縛られなくていいんだ」と言う杏平に納得した。
25話
杏平と花夜の噂は吸血族に広まる。杏平が欲しがるただひとりの女性の血を飲もうと吸血族の何人かが花夜に近づく。しかし万里香や杏平が助けに向かい、みんなの前で、この血は自分にだけ特別なのだと言う。
「俺がこの女を愛しているからだ。そう思うただ一人の女だからだ」と。その言葉にやっと自分は唯一愛されている女性なのだと認識する花夜。
「愛してます。私も」
「知っている」満足そうな杏平。
26話
杏平にとって花夜が特別な存在であることを感じた杏平の母は、隠れて花夜に近づく。
「あなたは杏平を理解し支えてくれているので感謝している。でもいきすぎてはいけない。私は苦しいことが多かった。ましてやあなたは人間。あなたが杏平を愛するほど傷つき、それが杏平を傷つける。私はあなた達の関係を歓迎できません」
母親に認められないことを悲しく思う花夜。
それを影で見ていた杏平が現れ「俺の女でいるのはたしかに面倒だ。その覚悟があるか」と問う。
その目をまっすぐ見つめ花夜は言う。
「覚悟などございません。覚悟があっても傷つくことも悩むことも後悔もあります。けれど私達がその面倒を抱えることも、問題を乗り越えていくことも、私達の現理と存じます。その結果傷つくのも不幸になるのも、また私達の権利でございますわ」
杏平「それでこそだ」
花夜と母が話しているとき、影では杏平の父と杏平が話していた。
「母さんのあれはお前への愛だと思ってくれ。私達と同じように一つづつ乗り越えていけばと思っている。しかしよその大切なお嬢さんだ、大事にしろ」
(いい父親ー!いい両親!そりゃお母様、一族捨てられたわ)
・・・続きはネタバレ④にて♪